
こんにちは。
外科医のもぐたんです。
前編では私の胃カメラ体験記を書いてみました。
後編では、今回受けた検診について考えていきたいと思います。
会社の健診と自治体の検診
皆さん、毎年健診は必ず受けていますか?
会社勤めされている方は大体会社で毎年受けるようになっていますよね。
私も毎回院内で健診を受けています。
1ヶ月くらい前からなんとなく体重と腹囲を意識しながら生活しています笑。
あまり結果には結びついていませんが😂
家庭にも自治体の検診のハガキが届きますよね。
特に40歳を迎えるとがん検診の案内も届くようになります。
会社で行われる定期健康診断(法定健診)
法定健診とは
これは労働安全衛生法に基づき、全従業員に年1回義務付けられているもので、
事業者に実施義務があります。
- 問診
-既往歴、業務歴、自覚症状の有無
:労働に支障が出る疾患の拾い上げが目的 - 身体計測
-身長、体重、腹囲、BMIの測定
:肥満度、メタボリックシンドロームの評価・判定 - 視力・聴力検査
-視力、聴力(1000Hz-4000Hz)
:業務に支障がないかの確認 - 血圧測定
:高血圧の早期発見 - 血液検査
-貧血、肝機能、脂質、血糖の測定
:AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GTP、LDL、HDL、TG(中性脂肪)、空腹時血 or
HbA1c → 生活習慣病のスクリーニング - 尿検査
-尿蛋白、尿糖
:糖尿病・腎疾患の拾い上げ - 心電図
-不整脈・虚血性変化の有無
:突然死のリスク評価 - 胸部X線検査
-肺腫瘍、肺結核、心拡大の有無
:それぞれのスクリーニング
があります。
これらは基本的に毎年行われ、広く、浅くみることを主眼におき、労働者の安全配慮義務・就業判定が主な目的になります。
勤めている方は、大体、
「あーまた今回もか。」
と思われがちですが、
実は『経年変化(去年の自分との比較)』を追える唯一のデータです。
広く、浅くではありますが、自分の『健康の標準値』を知るための大切な機会です。
実はオプションも含まれています
実は会社の健診で便潜血検査が行われることがありますが、これは法的には必須ではありません。
健康保険組合(健保)が生活習慣予防と同時にがんの「早期発見」を推奨し、費用を補助して項目に組み込んでいたり、企業側がリスク管理の1つとして独自に追加していたりします。
福利厚生の一環や企業としての「がん対策アピール」、早期発見に伴い進行がんを減らし医療費を抑制したいという意図があるそうです。
自治体で行われる特定健診・がん検診
特定健診・がん検診とは
これは健康増進法に基づき、住民が任意で受診をする、努力義務で定められているもので、
40歳以上を対象とした「特定健診(メタボ健診)」と年齢に応じた「がん検診」に分かれます。
- 特定健診
測定:身長・体重・血圧・腹囲
血液検査:肝機能・脂質・血糖など
メタボリックシンドローム対策が目的
- がん検診
胃がん:バリウム検査または胃カメラ
大腸がん:便潜血検査(2日法)
肺がん:胸部単純レントゲン、必要に応じて喀痰検査
乳がん:マンモグラフィ(40歳以上の女性)
子宮頸がん:細胞診(20歳以上の女性)
がんの「早期発見」が目的
があります。
外科医が考える賢い検査の受け方を解説
法定健診はしっかり受けよう
元々健康体であれば、一般的に健康を考える上での検診項目としては、会社の法定健診である程度賄えていると感じています。
まーそのための健診ですしね。
もちろんプラスアルファを考え出すとキリがありませんが😅
会社員でなければ法定健診がないので、その場合はまず特定健診を受けましょう。
ただし、特定健診の場合、項目が不足している部分があるので、オプションなどで追加するのが良いでしょう。
がん検診は選んで受けよう
すべてを毎年受けるのではなく、「意味のある検査」を選ぶことが大切です。
40歳を越えて皆心配し始めるのは、やはり「がん」などの悪性腫瘍ですよね。
今回私は胃カメラを受けて、今後大腸カメラも受けるつもりでいます。
なぜこのように感じたのでしょうか?
がん検診の内容で男性の私が関係するのは、
肺がん、大腸がん、胃がんに
なります。
がんの罹患率(なる人の割合)を考えればここは外せませんね。
肺がんに関しては法定健診で胸部レントゲンがありますので、こちらが問題なければとりあえずは良いでしょう。
そうすると、胃がんと大腸がんをどう調べるのか。
という事になります。
胃がんは胃カメラをしよう
胃がんの検診項目にはバリウムと内視鏡がありますが、
外科医として、そして「自分が受ける立場」としても、圧倒的に胃カメラを勧めます。
バリウム検査はバリウムを内服し検査台の上でゴロゴロ転がることで、
胃の中で造影剤が付着したり、弾かれたりする事で、胃の表面の凸凹を観察して病変を見つける検査です。
内視鏡に比べると、比較的苦痛が少なくスクリーニング検査としてもちろん有用な部分もありますが、
大きな病変は見つけることができるが、小さい病変はわからないこともある
生検など組織検査は出来ない
病変が指摘され再検査になると、結局内視鏡を行うことになる
などの理由で胃カメラをお勧めします。
検査についてコチラの記事でまとめています↓↓↓
大腸がん検診も大腸カメラをしちゃおう
今回私の場合は、40歳以上ということで法定健診で便潜血検査を行いました。
健診は違えど、内容は同じです。
都合良く項目が被ったため、がん検診を行う必要がなくなりました。
しかし、今回は大腸カメラを受けることに決めています。
便潜血検査では、簡便に出血の有無がわかる反面、
- 今、出血しているかどうかしかわからない
- 出血のないポリープや早期がんは気付けない
- 陽性だったら結局内視鏡を行うことになる
- バリウム検査同様、生検は出来ない
などがあります。
そのため、少なくとも40〜50代のどこかで一度は、大腸カメラを受けておくことをお勧めします
その結果でポリープの有無などで1-2年に1度の検査でフォローしていくことになると思います。
注意点としては、
「健診目的の大腸カメラは公費では出来ない」
ということです。
健診目的の大腸カメラは原則として自費診療になります。
ただ、『便潜血で陽性が出た後の精密検査』なら保険診療になります。
まずは便潜血を入り口にしつつ、40代の節目に一度ドックで『全検索』しておくのが外科医としての本音です。
大腸カメラを検討する医療機関に聞いたり相談してみてくださいね。
がん検診は他の領域もしっかり受けましょう
今回は男女共通の内容として、がん検診の解説を行いましたが、女性の場合、前述のように子宮がん検診や乳がん検診もありますので、
必ず受けるようにしましょう!!
男性ではPSA検査(血液検査)を行う会社や自治体もありますが、
会社健診の採血時にオプションで追加してしまうのが最も手軽です。
ぜひ健診の申込書をチェックしてみてください。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
今回は会社の法定健診と自治体のがん検診の比較と、実際に受けてみるべき検査について解説してみました。
もぐたん流・40代からの最強プラン例
もぐたん流・40代からの最強プラン例
・会社で: 法定健診 + PSA追加(男性)+ 便潜血
・自治体で: 胃カメラ(2年に1回)+婦人科がん検診(女性)
・数年に1度: 人間ドック等で大腸カメラ
年齢があがるにつれて健康不安が出てくることもあると思いますが、
「何となく受ける健診」から「納得して選ぶ検診」に変えるだけで、不安はかなり減らせます。
外科医として、そして一人の受診者として、そう感じています。
自分の身体をしっかり把握して備えていけるとよいですね。
もしよろしければいいねやはてなブックマークして頂けると嬉しいです。
質問や問い合わせもどしどし募集しています☺️
それでは、また。
さよなら、さよなら、さよならー☺️
今日のもぐったー:
健康診断って、毎年やる時期って決まってるはずなのに、気がついたら掲示板に来月です!!とか張り出されて、あーダイエットしなきゃ💦って焦り始めるんですよね😂いや、前もって運動習慣や食事制限して備えておけよ、って話なんですが笑。 まーそんな器用ではないですよね。大きい病院の健康診断などでは、水分や筋肉量を測定できる体組成計で身長・体重を測定するのが密かな楽しみでした笑 家でも欲しいんですけど、誰かプレゼントしてくれないかな。お待ちしています笑

